2019年9月4日水曜日、青山学院大学2号館217教室にて「自治体機能支援講座〜GISによる介護データの活用講座〜」を開催しました。講座は10時から17時までの開催で、講座の前半ではGISについての基礎知識についての座学を行い、後半は実際にPCを用いたGISソフトウェアの実習を行いました。
本講座の目的は3つあり、第1に、講座の参加者にGISとはどのようなシステムであるか全体像を示すことにありました。座学でGISを活用するにあたり必要な知識について伝えるとともに、実習ではデータの入手から加工、GIS上での描写まで一通り必要な作業を実施したため、実際にGISに触れることで理解の向上につなげることができたと存じます。
第2に、GISに関するデータの入手方法を伝えることにありました。講座の参加者は介護関連データを活用する機会が多いため、無償で入手することのできるインターネットサイトの紹介と、入手後にGIS上にデータを描写するための加工方法について解説を行いました。介護関連データ以外に汎用性の高い年齢階級別の人口や自治体別の地図データ等の入手方法及び描写方法の説明も行っております。とくに重要となるのはデータ入手後の加工方法です。インターネットサイトごとにデータの提供方法・形体が異なるため、GIS上にデータを描写するためには入手データを最終的にどのような体裁に加工すべきか重点的に解説いたしました。
第3に、GISに関するデータの作成方法を伝えることにありました。講座の参加者は各自治体の職員であるため、各自治体で個票等の統計データを所持していると存じます。このような統計データをGISデータとして扱うために必要な作業の解説を行いました。一例として、施設の位置をGIS上に描写する際に座標情報が必要となりますが、各自治体で所持している統計データにはそのような情報が格納されていないことが多いです。その場合、ジオコーディングという作業を経て住所情報を座標情報に変換ができることをお伝えしました。
以上が本講座の目的と実施した主な講座の内容です。次回以降の講座の開催も検討しているため詳細についてはジェロントロジー研究所のホームページをご確認いただくか、お問い合せフォームから開催希望の旨をご連絡ください。最後に、本講座に参加いただいた各自治体の方々にはこの場をお借りし改めて御礼申し上げます。